Beautiful skies in WindLight
By ▓▒░ TORLEY ░▒▓


虚無に飲み込まれた画家
 ウィリアム・ウテルモーレン(1933-2007) は1933年、アメリカ・フィラデルフィアでドイツ人の家族に生まれました。18歳の時から6年間、ペンシルベニア州立美術アカデミーで勉強した後、ヨー ロッパを訪れ、ロンドンに住み着きます。そこで1962年、美術史学者の女性と結婚しました。イタリアの画風に影響を受けた彼の絵画は大きく3段階に分けられます。初期(1962年~63年)に神話的なモチーフを取り上げた後、イタリア人の詩人ダンテ・アリギエーリの代表作「神曲」の第三部「地獄篇」に感化された絵画に数年間、集中しました。
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1969年~70年はフィラデルフィアの新年パレード、1972年はヴェトナム戦争、1973年~74年はヌードのテーマに視点を向けます。
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後期の1989年~91年は「会話」のテーマで、インテリア・デザインと人物の描写に集中しました。
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 しかし皮肉なことに、彼の名が知られるようになったのは、1995年、アルツハイマー病と診断されてからです。この頃から彼は主に自画像を描くようにな り、病症が進行していく過程を痛々しいまで赤裸々に表現しました。彼が健康だった頃の自画像と比べてみると、彼の世界が傾いていき、遠近が歪み、細部の観察が消えていくのが手に取るように見えます。彼の画法は徐々に荒っぽくなっていき、恐怖・悲しみ・怒りなどの心理状態をありのままに表しています。


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1967年

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1995年

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1996年

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1996年

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1997年

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1998年

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1999年

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2000年

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画家ウテルモーレンのノートを見ると、1996年にすでに自分の名前が書けなくなっていたことが分かります。つまり、その後の4年間、彼は自分の名前を絵 の下に書けなかったにもかかわらず、自画像を描き続けていたのです。その忍耐力というか、執念には驚異的なものがあります。彼の末期の絵の数々は悲しくもありますが、即興的で力強く、心の内を率直に表現した感動的な作品だと思います。
【 未開の森林 】



Jimmy Johnson
エドガー・アラン・ポー
「長くも耐え難い正気の沙汰を経て、ついに私は発狂した」

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miscellaneous
悲しいよね・・・。

元カノが、この病を発症してしまったお爺さんの面倒を見てたな・・・。
彼は、動き回ったり日常の基本的な事を頼んだりは出来るんだけど、自分の置かれてる状況については、全く認知できていなかった。
一度、取り乱してる彼女を目にした事がある。
「二人でテレビを見てたんだけど、お爺ちゃん、急に辺りを見回してから自分の手を見たの・・・。それから私に顔を向けて「いつから自分はこうなんだ・・・?」って。「もう、元気だった頃から数年たってるわよ」って言ったわ・・・。それからお爺ちゃん、泣き出して・・・そのまままた元の状態にゆっくりと戻って行った・・・」

「それ」がいつ訪れるか解らないし、そうなっても気付けない・・・。

どれだけ怖ろしい病なんだろうか・・・。



>>miscellaneous
pachakuan
同意。



thughugger
悲惨な病だよね。
出来るだけ早期の予防と治療が望まれる。
西洋も高齢化が進んでる。
大問題だよ。



Shalaba
Jinxaruny
こんな病気に値する人なんていないよっ。




5 Years of Alzheimer